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不動産の斡旋だけでなく皆様にとっての 「憩いの場」を提供できるよう常に心がけたい

株式会社ヴェセル東西
代表取締役 村山 正行

創業から現在至るまでの変遷についてお伺いしてもよろしいでしょうか?

ヴェセル東西は1965年に設立した不動産企業です。創業当時は、不動産の売買が事業の中心でしたが、売買はどうしても業績にムラがある為、賃貸管理を事業の柱とし、『大塚』という街に根ざした地域密着型企業として50年以上継続してまいりました。
先代の社長と現在の顧問が賃貸管理のノウハウを確立し、現在までの礎が構築されました。

私が社長に就任してから4年の時間が経過しますが、本年2018年よりERAというフランチャイズに加入する事を決断致しました。フランチャイズと言っても独立採算制の仕組みである為、53年という歴史ある社名『ヴェセル東西』は継続し、新体制をスタートさせております。


村山社長がヴェセル東西に入社された経緯は?

私は以前、不動産業とは全く別の業界で働いておりましたが、知人から先代の社長を紹介頂き、年齢を重ねてからもやりがいのある仕事がしたいと思い、ヴェセル東西への入社を決めました。先代はいわゆるワンマンは社長で、当時はかなりのスパルタで大変怖い存在でした。

入社1年~2年間は本当に厳しい指導を頂いたことを今でも鮮明に覚えております。特に税務関係や数字に関しては非常に強い方で、厳しい性格の方でしたが教えを請うと理解できるまで幾度も指導して頂きました。

現在(晩年)では年を重ねた事もあり、大分穏やかに接していただけるので、昔の厳しい時間が懐かしくも嘘のように思えます。

血縁関係がない中、ご自身が社長になる事は意識されていましたか?

入社した当初、全く考えておりませんでした。社員の中には親族関係者もいる為、俗にいう同族企業だったので、私はヴェセル東西で修業させてもらうつもりで入社致しました。

ところが先代の社長が、会社の未来を考え親族経営は止める方針を打ち出したのです。
その中で、私を継承者として指名し二代目として引き継がせて頂く事になりました。

15~16年前から役員の職に就かせて頂いた頃より、将来的には私に経営を譲ると先代から言われておりましたので、私が社長に就任するまでの時間、徐々に経営者としての意識が固まってきました。
経営を引き継ぐにあたって先代から指導されていた事は、会社の代表は責任感がある人間で表面的な人間では担う事が出来ないという事でした。このような先代の厳しい基準の中、私が選出されたと伺いました。今思えば個性が強い経営陣の中で、調和や調整の役割を担っていた部分を評価して頂いたのかもしれません。


社長になられてからの苦労されたことはありますか?

社長に就任してから強く感じたのは、自分で立ち上げていない会社を二代目として引き継ぐ事の難しさです。役員時代から社長の座を継承する意思は固まっておりましたので経営トップに必要な要素や、経営とは何たるかを私なりに探求し、これまでの経験で身についてきた部分はありますが、ゼロから全てを築き上げてきた創業者と比べると足りていない部分が多分にある事を痛感致しました。
二代目として会社を継承するにあたって良い面もあれば難しい面もあるという事です。既に管理物件や定期的な管理料という売上の土壌がある事は何よりも有り難いことだと思っております。ただ良い点ばかりではありません。財務的な面でマイナスを生じていた事も事実ございました。

永い歴史があって今がある為、先代の方針から私の方針へと一気に変える事は難しい事と理解しております。従来のやり方を踏襲しつつ、出来る事から少しずつ見直して行きたいと考えております。その辺りの見極めが大変難しいところです。

二代目社長としてどのようなところを変えて行きたいですか?

社会で話題となっている働き方改革等の問題もあります。会社だけでなく社員一人ひとりが意識する事を指導した結果、以前に比べ残業時間も少なくなっております。残業時間だけでなく、問題(弊害)が存在するのであれば、個々で解決するのでなく社全体で取り組む事を心がける様にしております。
ただ会社全体を考えた時、組織化が徹底されていない事が最大の課題と考えます。指揮系統が案件によって左右される場面があり、社員はどの指示に従うべきなのか戸惑いが生じている事も事実あります。ルールに則って進めていても『俺は聞いていない』という様な発言がある事で、社員にフラストレーションが溜まってしまう事を危惧する為、早期改善が必要と考えます。

旧体制の時のようなワンマン経営によるトップダウン型だと、根性論も多く理不尽さを感じる事も少なくありません。その様な環境では上下の信頼関係を築く事は難しい為、社員一人ひとりが築き上げていく組織にしたいと考えています。

細かなところで言えば、帳票類などについても以前からのやり方から社員の意見を取り入れつつ変えていくような取り組みも始めています。トップダウンでは無く、自分たちの意見を反映させた仕組みを構築し、自らの意見で運営する事の意識を持たせたいと思っております。変化させていく事で当然うまく行かない事も生じるでしょう。都度検証、分析をするサイクルを徹底して身に着けなければならないと思っております。


組織化を重点課題とされていますが、FC化もその一環なのでしょうか?

そうですね。今年4月から加盟したERAというフランチャイズは、独立採算制でヴェセル東西という歴史ある社名を残しながら仕組みを利用しながら運営する事が出来るので加入する事を決めました。フランチャイズの仕組み利用し、体制整備や様々な分析を施して行きたいと考えております。

ERAには研修制度があるので社員教育にも力を入れていきます。管理者を育て、若い人材を雇用していく事で組織化を推進して行きたいと考えます。外部の仕組みを利用する事で従来のやり方からすこしずつ脱却し、組織力を高めていかなければなりません。

この様な変化については、私だけでなく顧問、専務も同様に必要と考えております。多々思うところはありますが、決断して変えていかなければならないのは経営陣共通の認識であり、いつ、どのように変えるかが問題なのです。

会社の為に必要な改革なので、あまり劇的に全部を覆す事は難しいですが、周りとの軋轢を生まない様調整しながら前進させていくのが私の課題です。時代の流れが早い現代社会の中で、スピード感を持って対応して行かなければ乗り遅れてしまいますから。


二代目社長として捉えている御社の強みはなんですか?

ヴェセル東西の事業のベースは不動産の仲介と管理です。今はあまりダイレクトに営業の電話をかけたりしておりませんが、有り難い事にお客様からのご紹介を多くいただいております。これは不動産業というよりも会社として53年継続してきたことが物凄く大きいと思っております。これまでの歴史の中で築き上げてきた信頼関係の上に、今の賃貸管理事業が成り立っているのです。

ただ、時代が変化してきていますから、これまでの蓄積だけで今後も継続していけるわけではありません。今後も変わらずに信頼していただける企業として存続していくためには、法改正への対応やコンプライアンスに対する企業姿勢を示していかなければなりませんし、地域密着型企業として、地域貢献にも取り組んでいかなければなりません。

またヴェセル東西の最大の強みは『人』だと確信しています。ヴェセル東西にはお客様への提案、査定の取り組み方など、他の会社には真似できないほど当たり前の事を当たり前に以上にやる人材が揃っております。だからこそ、お客様がついてきてくれるのでしょう。『ここまでやることはない』と思うレベルまで仕事に対して真摯に取り組む事で信頼が生まれてくると思うのです。それは結果によく表れていると思います。


今後の展望について教えてください

今後も、やはり組織化と人材育成といった体制整備に力を入れていきたいと考えています。体制を整備し現状を分析して効率化を図っていき、若い人材を育成できる環境を整えていきたいですね。

現在は、みんな目の前の仕事で手一杯という状況で新卒を育てられる環境が整っていないため、社員の平均年齢が高いんです。忙しい仕事の中で管理者を育成し若手も育てていくため、効率化を推進していかなければなりません。
そういった取り組みを実現し、組織としての力をつけていくことで、大塚という地域に根ざした地場業者の新しい形を目指していきたいと思っています。地場業者でありながら古い体制から脱却して企業化していきたいということです。

地域の金融機関の中で、都市銀行と同じような新しい仕組みを導入しつつも地域の信金としてのスタイルを変えていない巣鴨信金という信用金庫があります。地域密着型でありながら企業としてレベルアップしていく姿はお手本にしたいですね。
地場の不動産業者として地域と密着しながら信用を積み重ねていき、企業化を推進していくことで永続的な雇用を生み出し続けることで地域貢献にも繋がると考えています。

働いてくれている社員にも、目の前の仕事に追われるのではなく、10年後にどういう自分になりたいのか、どういう会社にしていきたいかといった夢を持ってほしいと思っています。現状では、研修に行ってこいと言っても時間が作れず、日常的な仕事に埋没してしまっているような状況です。時間がないからできないというのは言い訳であって、やるしかないんです。社員の自発性に任せるだけでなく、会社である程度のレールを引いてあげることも必要なのかもしれません。

今は私を含め経営陣も不動産売買を担当して自分たちで売上げをつくりながら、経営や人事、組織管理などマネジメントの仕事もしている状況です。この状況のままでは、50年以上継続してきたヴェセル東西が次の50年を生き抜いて100年企業になることはできません。100年継続する企業になれるよう、組織化と人材育成をテーマに改革を推進していきたいと思っています。


■経営理念


「愚直正直」

「誠実誠意」

「ありがとう」

■ビジョン


・私共は100年継続する企業を目指し「不動産の業務」を通じ、 
 どこにも負けないお客様サービスを徹底し、
 地域社会に奉仕貢献し関わったひとりひとりの喜びを自らの喜びと誇りとします。

・笑顔と挨拶は、礼儀を越えた素晴らしい「チカラ」を発揮するものです。

 私共は相手を気もちよくする笑顔と挨拶を実践し最高に「チカラ」を

 発揮される空間創り、品格のある自己形成に努めます。

・私共は、ただ単なる不動産の斡旋だけでなく皆様にとっての「憩いの場」を提供できるよう常に心がけます。
 「住むための家」「帰るための家」「家族が待っている家」



<インタビュー情報>
株式会社ヴェセル東西
代表取締役 村山 正行様
会社ホームページ http://www.vessel-jp.com/

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