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お客様のニーズを引き出し『自由をつくりだす』

株式会社SORA
代表取締役CEO  前田 朋康



現在の事業内容と創業からの事業展開を教えてください。

当社では大別してWebインテグレーション事業と人材支援事業の二つの事業を行なっています。WebインテグレーションとはWebの技術を使ってお客様の実現したいことを支援する事業。この事業に大半の社員が携わっています。人材支援事業はお客様の現場にエンジニアやクリエイターを派遣して支援させていただく事業です。

先代社長が2001年に創業した当時は人材支援専門の会社でした。当社に開発も任せたいというお客様からのご要望を受けて社内に開発部門ができ、2005年に他の会社と合併して株式会社SORAに社名を変更。私が入社したのは社名がSORAになって2年ほど経ってからです。

2000年代後半まではほぼ大口の取引先一社専属の状態でしたが、リーマンショックの影響による取引先企業の事業縮小に伴い、当社も業務の見直しを迫られることに。その後は徐々に幅広いお客様とお取り引きさせていただくようになり、現在の基盤が出来あがりました。

Web関連の企業としては比較的社歴が長く、経験が豊富なエンジニアやクリエイターが多いため、どのような間口でのお話をいただいても対応することができるのが当社の一番の強みです。特定の業種やプログラミング言語に特化するのではなく、どんなご相談であっても “なんとかする”。これがSORAのポリシーです。


御社の経営理念について教えてください。

2018年10月1日に『自由をつくりだす』という経営理念を新たに制定しました。会社のロゴと一緒に刷新したのですが、「経営理念は何ですか?」と問われたとき、自分の想いを言葉として形にした経営理念が必要だと感じていたためです。

私は自由であること自体が人間一人ひとりの価値を最も発揮できて、それを継続できる状態を作っていくのが世の中にとって一番良いと考えています。私の考える自由の定義は「本当にやりたいことをやり遂げることができる」状態。世の中には「時間がない」「お金がない」「方法が思いつかない」といった理由でやりたいことを諦めている方もいると思います。

新しい経営理念には「やりたいけどできない」という課題を抱えているお客様に対して、我々が『自由』な状態をつくる支援をさせていただき、また私たち自身も『自由』でありたいという意志を込めました。

『つくりだす』という言葉も重要で、我々が『つくる』ソフトウェアを世の中に『だす』という意味を込めています。作ったモノを自分の中で持っているだけではなく、社会に向けて発信していくことが重要だと考えているのです。

『自由』という言葉自体は、もともと先代の時代から行動指針に含まれており、それに共感して集まっている社員も多いので、『自由をつくりだす』という新しい経営理念もスムーズに浸透したと思います。

新しい経営理念を定めたというよりも、もともとSORAの暗黙知だった理念を私なりの言葉で表現したといった方が適切かもしれません。先代にも事前に経営理念を変えることについては相談し、「表現方法は違っても言いたいことは同じだから大丈夫」と言っていただきました。



SORAに入社して、事業を継承されるまでの経緯を教えてください。

私はもともと銀行の子会社で金融システムをプログラミングするエンジニアとして働いていました。毎月数百億円を動かすような大きなシステムだったので、非常にやりがいのある仕事だったのですが、システムを大幅に作り変えるプロジェクトに参加した際、業務が過酷すぎて体調を崩してしまい、転職を考えるように。

SORAの創業社長とは入社するまで全く接点はなかったのですが、私が以前からお世話になっていた人生の恩人からの紹介で、縁あって2007年にSORAに入社させていただきました。

入社して4~5年は大手企業の宅配システムのプロジェクトマネジメントを担当。その後に開発部門全体のマネジメントをするようになり、代表に就任する前の数年間はバックオフィスを担当していたこともあります。採用や経理財務も一通り経験して、代表に就任したのが2015年。

私が先代から引き継ぐことになったのは、先代が新規事業を始めるにあたり別の会社を立ち上げることになったからです。先代は営業畑出身で技術者ではなかったため、SORAの社員のほとんどが技術者であることに鑑み、エンジニア出身の私が代表を務めた方が会社全体のためになるだろうとお互いに考えました。

事業を引き継ぐにあたっては経営判断の全責任を負うために会社の株を譲渡してほしいと先代に申し入れました。万が一事業が上手くいかなくなったときに株を持っていないことを言い訳にしてしまうのは嫌だったからです。要するに逃げ道がある状態で代表に就任したくなかったのです。話し合いの結果、最終的にはこちらが出した条件を基本的に受け入れてもらうことができました。


経営者になってから力を入れて取り組んだことは何でしょうか?

代表に就任して少し経ってから、コアタイムがないフレックス、つまりスーパーフレックスを導入しました。前日までに明日何時に出社するかを報告しておけばいいことにしています。定時出社は自分で考えてその時間に来ているわけではありませんよね。『自由をつくりだす』という経営理念に照らして、スーパーフレックスの方が当社の働き方としては相応しいと考えました。

導入してマイナスに感じていることはありません。お客様に迷惑をかけたこともないですし、夜遅くまで働きたい社員は何時に来ても帰る時間はそれほど変わらないので残業時間も減りました。制度導入以前と比べて増収増益を達成しながら残業時間は10分の1に減っており、生産性の向上につながっていることを感じています。

また、管理職を置かず決裁権者は私だけという体制を採っており、大部分は事前の稟議は不要にして事後承認でよいことにしています。ある程度大きな金額になれば常識的に考えて事前に話を通しにきますし、そこはルールで縛り付けるのではなく信頼をして任せることにしているのです。

許可を取れば副業もOKにしています。許可する基準は2つあって、本人のキャリアに有効であろうと思われることと、既に社内で実績があることです。副業の経験が本業につながることもあり得ますし、SORAを退職してからも良好な関係を続けており、勤めていた時より仕事を持って来てくれる人もいるくらいです。

この2~3年で、自由な状態を作れば作るほど会社としての成果も上がっていくことを実感しています。



二代目経営者として変えるべきこと変えてはいけないことは何でしょうか。

経営理念の変更にも言えることですが、自分の言葉でないところは自分の言葉に変えていかなければならないと思っています。先代社長とまったく同じ人格になることは難しいので、大事な部分は自分の言葉で表現することが大切です。

変えてはいけないところは正直に言ってありません。ただ、お客様のことを第一に考えるなど世間一般で言われる原理原則的なことは、事業を承継したからということだけではなく、世の中の一員として守るべきだと考えています。

私自身のことで言えば、代表になった直後はあまり変わっていませんでしたが、しばらくしてから、やはり自分も変わらなければならないと思うようになりました。代表になる前とは全然違う振る舞いをする必要があると考えたのです。変わりましたねと言われるのをネガティブに捉えなくもなりました。

IT業界は30年前にはなかった業界です。また、30年後に同じ業界・職種があり続ける保証もありません。そのため、変わらないことなどはあり得ないので、時代の変化に合わせて変わり続けていくことが必要だと思っています。


今後の展望を教えてください。

創業25年、私が代表に就任して10年になる2025年度に、年間売上30億円達成の目標を掲げ、今はその実現に向けて邁進しているところです。

会社全体としては、「IT業界の中で多くの人が入社を希望してくれる企業になりたい」という思いがあります。エンジニアが入りたい会社というと、アップルやグーグル、フェイスブックといったアメリカの会社がイメージされますが、それに匹敵する日本の会社になれたら理想的だなと考えています。

今後強化していきたい分野は育成です。育成の先には採用もあります。IT関連はベテランの活用が難しい業界ですが、当社ではCTOシェアリングという名称で、CTO(最高技術責任者)を安価にどんな会社にも提供させていただくサービスを始めています。

CTOシェアリングはオンラインが基本です。例えばネットの調子が悪いときやPCが重たいときに検索してもどれが正解か分からないことがありますが、中小企業さんだとITの担当者がいないか、いてもそれほど詳しくない場合が多く、正誤の判断に手間取って本業に支障をきたすケースが存在します。そこでITの専任を一人採用するくらいなら社外でというニーズが生まれるのです。

私はCTOシェアリングがベテランエンジニアの活用の場になると思っています。お客様に貢献したい、でもたくさんの人をマネジメントするのは難しいとなったときに、小さい単位のお客様に、一人で可能な範囲で貢献できる場所をたくさん用意することができれば、会社の業績にもつながるのではないかと思ってこのサービスを継続しています。

SORAでは今後も『自由をつくりだす』会社としてあらゆることに挑戦を続けていきますので、自由に働けていないと思っている技術者の方、是非一度、株式会社SORAに話を聞きに来てみてください。
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<インタビュー情報>

株式会社SORA
代表取締役CEO  前田 朋康
会社ホームページ https://www.so-ra.co.jp/

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