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『下町サミット』をつないできた男たち

はじめに

あなたは、『下町サミット』をご存じでしょうか。

『下町サミット』とは、開催場所を東京23区各地に移しながら、各地の若手経営者が連携して、企画から開催までを行なっている経営者イベントです。東京23区内では、各地域において若手経営者が集まる団体が存在し、勉強会や交流会が行われています。しかし、これらの団体間の交流は十分に行われていませんでした。その一方で、「他の若手経営者や支援者らと交流をさらに拡大し、ネットワークを活かした事業展開を図りたい」という要望がありました。そこで、23区の若手経営者、金融、行政、士業の方々が、交流、意見交換、相互理解、情報受発信できる場として生まれたのが、この『下町サミット』です。


2013年10月16日に開催された「第1回下町サミットin荒川」を皮切りに、江戸川区、足立区、墨田区、葛飾区、豊島区、北区、練馬区、大田区、世田谷区、台東区、品川区、中野区、新宿区、板橋区、目黒区で開催。2019年6月10日には、千代田区での開催が予定されています。


今回は、「第17回下町サミットin千代田」開催を記念して、これまで7年にわたって下町サミットを支えてきた・つないできた若手経営者の方々に、座談会形式でお話をうかがいながら、下町サミットに参加し続けるメリットを探ってみたいと思います。



『下町サミット』とは?

――本日は、みなさん、お集まりいただきましてありがとうございます。では、はじめに、発起人である遠藤社長に、『下町サミット』の概要をお聞きしたいと思います


株式会社日興エボナイト製造所(https://www.nikkoebonite.com/


遠藤社長
はい。端的に申し上げれば、『下町サミット』は「23区の経営者を繋ぐ交流会」です。みんなで仲良くなって、顔の見えるネットワークを繋げて、情報のプラットホームをつくっていこうという会ですね。


――具体的には、どういった取り組みをされているのですか?


遠藤社長
そうですね。23区を順番にキャラバンしていくカタチで、各区で『下町サミット』という交流イベントを開催しています。開催の頻度は、1年に2~3回ペース。内容は、さまざまな分野の専門家の方による「講演会」、「グループディスカッション」、「交流会」という三部構成。特徴としては、運営が持ちまわり制という点ですね。


例えば、今度は千代田区で開催するのですが、その場合は千代田区の若手経営者の方たちが中心となって、会場の手配、コンテンツの企画、当日の運営、会計を担当します。もちろん、過去の開催に関わった私たちも「お手伝い」というカタチで関わります。


『下町サミット』誕生の経緯

――こういった若手経営者たちが集まって行なう勉強会の場合、1つの区内で小規模で行なわれることが多い印象がありますが、区をまたいで大勢を巻き込んで行なわれるのは珍しいですよね。開催のキッカケは何だったのですか?


遠藤社長
『下町サミット』は2013年10月に荒川区で始まりました。もともと荒川区では『あすめし会』という勉強会がございまして。そちらのオープンセミナーを「他の区の経営者たちと合同でやろう」という話が出たことが始まりですね。


『あすめし会』というのは、荒川区の主導による産業活性の一環として後継者育成のために発足した会なんです。若手経営者に向けて、経営に関するさまざまなことが学べる勉強会、セミナーなどが月1回ペースで開催されていました。名前の由来は、「明日の飯の種をつくる会」です(笑)。これが3年くらい続いておりまして、若手経営者による自主運営に移行したとき、「どうせやるなら他の人たちを巻き込んで面白いことをやろう!」と、オープンセミナーを企画しました。


そのセミナーで講師をお願いした中小企業診断士の東條裕一先生が、池袋経営勉強会、略して『イケベン』の運営に関わっている松浦さんに声をかけてくださって。こちらの不慣れな自主運営を手伝っていただきつつ、いろんな区の経営者たちを呼んで開催というカタチに至りました。


リスクコンサルティング株式会社(http://riskconsulting.co.jp/


松浦さん
東条先生から「荒川区に『あすめし会』というのがあって、合同で勉強会をやりたいんだけど、ちょっと1回打ち合わせに参加してほしい」って言われて。「じゃあ、僕行きます」と返事して参加させていただいたことが、僕と『下町サミット』との出あいですね。とりあえず、「豊島区の人間」として顔を出させていただいた感じです。手探りで始めたのですが、開催してみたら、参加された方々から想定以上に反響があって驚きました。


遠藤社長
そうそう!(笑)。たしか、参加された方々とサイゼリアで打ち上げをしていて。盛り上がっていた西川社長が、「これいいね!またやろうよ!」とおっしゃってくれて。それを僕がずっと覚えていたんですよ。次の年のあるタイミングで「次回の開催、どうしようか」という話になったとき、僕が西川社長に「前回の打ち上げのときに、またやりたいって言ってましたよね?」と(笑)。


株式会社西川精機製作所(https://nishikawa-seiki.co.jp/


西川社長
「言ったっけ?」と最初は思ったんですけど、よくよく思い出してみると、「ああ、言った言った」と(笑)。で、1回話し合いをすることになったんですよね。そこで、次回は「江戸川区の人間でやろう」ということになって。場所は江戸川区でやる、運営も江戸川区の人間でやる、内容も江戸川区の人間で考えるという、「開催する区の人間が運営を任される」という『下町サミット』の基本方針が決まりました。


遠藤社長
第一回は荒川区、第二回は江戸川区ってなったら、「これ、23区全部まわっちゃおうか?」という話になって(笑)。そこで「24区」ってキーワードが出てきたんです。要するに、「23区の壁を取っ払って、みんなが集まれる場所を作ろう」という『下町サミット』が目指すべき目的もこの時に生まれたんですよ。


僕たちの仕事って、同じ区のお隣さん同士でもどういう会社を経営しているかも、意外と知らないんです。それが分かるようになるだけでも、スゴイことだと思うんですよね。23区全部が顔見知りになって、それぞれが何をやっているか分かって、みんなが連携していけたら、もっとスゴイことができるんじゃないか。そう考えて、『下町サミット』でつながった経営者同士の情報交換を目的としたFacebook上の非公開グループ『東京24区』もできました。現在の『下町サミット』のベースが揃ったのは、まさに第二回江戸川区のタイミングだったのだと思います。


そして、広がっていく『下町サミット』

――回を重ねるごとに、人と人がつながって、どんどん規模が大きくなっていったという印象を受けたのですが…


遠藤社長
そうですね。本当にそうです。江戸川区で第二回『下町サミット』を開催したわけですが、その時ご登壇いただいたのが、今野製作所の今野社長。『つながる町工場プロジェクト』の走りとなるプロジェクトのお話をいただいて、『つながり』というテーマでご講演いただきました。これが本当にいいテーマだったんですよ。それで、交流会の時に「次回は今野さんのいる足立区でやりましょう!」という話になって、第三回の足立区開催が決まりました。


その時、ご招待していた墨田区の浜野社長から「墨田でもやらせてほしい!」という話が持ち上がって、第四回の墨田区開催も決定。ただやることだけが決まって、足立区開催の詳細は小早川社長に託されたんですよね?(笑)


株式会社しまや出版(https://www.shimaya.net/


小早川社長
いや、あれは無茶ぶりですよ(笑)。僕は『下町サミット』に参加していませんでしたから。別の時に開かれた別の会合で「『下町サミット』を足立区で開くんだけど、足立区の仕切りやってよ」っていきなり言われたんです。僕は『下町サミット』のことを何も知らないのに。まあ、勢いで「じゃあ、やります」と引き受けてしまったんですけど(笑)。第一回、第二回の内容が素晴らしかったということをこの時に知っていたら、怖くて引き受けなかったかもしれませんね(笑)。


――開催するにあたって、何に一番苦労されましたか?


小早川社長
お金ですね。当時は「1人あたり入場料500円」って話でした。100人集めて5万円。5万円で100人を収容できる場所を借りられるのか。探したんですけど、どうにもならなくて。それで区役所に相談に行ったら、行政との協働の観点から有益と思われる活動に関しては施設使用料が減額になるってことが分かって。区役所のほうで話を通してくれて、経済産業省(中小企業基盤整備機構)の方が講演してくださることにもなって。結果的に、予算内でいい会場と箔のつく内容を用意できることになりました。


遠藤社長
無茶ぶりをした翌日だったかな?小早川さんから連絡が来まして。「講演が取れました!交渉したら施設使用料が半額になりました!」だって。いやー、さすが小早川さん、「1を知れば10を知る」ですねって(笑)。


小早川社長
まさか僕も、この時はまだ、サイゼリアで打ち上げをやっているようなサミットだったとは知りませんでしたから(笑)。


――小早川さんが中心となって活躍された江戸川区開催のあと、今度は墨田区の開催になるわけですよね


遠藤社長
そうですね。浜野社長が「墨田区でもやらせろ」ってうるさいので(笑)。


株式会社浜野製作所(https://hamano-products.co.jp/


浜野社長
だって、『下町サミット』という名前で、荒川区でやって、江戸川区でやって、足立区でもやるっていったら、そりゃあ、次は墨田区でしょ(笑)。でも実は、『下町サミット』をやる前から、墨田区開催を手伝ってくれた墨田の人たちとは知り合いだったんです。一緒にご飯食べに行ったり、お酒を飲みに行ったり、時には助けてもらったり。お世話になっている、日々一生懸命な人たちに、「他の区の経営者たちと関われる機会をつくったり、少しでも役に立ちたい」という思いがあっての参加表明でした。


荒川区なら『あすめし会』、豊島区なら『イケベン』、足立区なら『あだちブランドyouth』といった会があったのですが、その頃の墨田区にはそういう経営者の集まりがなかったんです。だったら、「これを機会に作ってしまおう」と思いました。特に業種カテゴリーに捉われることなく、若手経営者、商工会議所のメンバー、金融機関の担当者とか分け隔てなく、「墨田区を盛り上げたい!」という人たちと繋がる機会を得られたのは良かったですね。


――ありがとうございます。そんな浜野社長からのバトンを受け取ったのが、葛飾区の上條社長になるわけですね


モールドメーカー株式会社カミジョー(https://www.mm-kamijo.co.jp/


上條社長
私は足立区開催の『下町サミット』の参加者だったんですよ。サミットを知るキッカケは遠藤社長でして、Facebook経由で面白そうな集まりがあると知って、行ってみることにしたのです。その会場で会ったのが『あすめし会』の高橋さん。「なんか見たことある人がいるなぁ」と思っていたら…。


遠藤社長
同級生だったんですよね?


上條社長
そうなんです(笑)。高校時代の同級生で、テニス部も同じだった高橋くんでした。帰りに話しかけたら、向こうも「あー!」ってなって。数十年ぶりの再会でした。墨田区の時にも高橋社長と会って、「お前、今どこにいるの?」って聞かれたので「葛飾区にいる」って答えたら、「葛飾区はまだ開催していないから、ちょうどいいな!」って。そのまま交流会の最前列に連れていかれて、「次回開催の葛飾のリーダーです!」と紹介され、いきなりマイクを渡されて何かを喋れと(笑)。


西川社長
「次回開催地の代表がマイクでスピーチする」という『下町サミット』の伝統が生まれた瞬間でしたね(笑)。


――そうなんですね(笑)。そんな葛飾区のあとは、豊島区になるわけですけれども。これまで裏方として活躍されていた松浦さんがついに表舞台に立つわけですね


松浦さん
そうなのですが、実は葛藤があったんですよ。というのは、みなさん製造業の方ばかりなんですよね。豊島区って製造業がいないんです。みんなサービス業ばかりですから。それに「下町」でもない。そんな豊島区が『下町サミット』にどんな顔をして出ればいいのか、何を提供できるのか、ずっと悩んでいて。実はこれまで何度か打診はいただいていたのですが、やんわりお断りしていたんです。でも、そろそろ向き合わなければならない時期だと思っていたので、引き受けることにしました。


結論からいうと、『イケベン』のように自分たちが知りたいことを学べる場であり、『イケベン』ではお付き合いのなかった分野の人たちの協力も得て、「下町」や「製造業」という括りに縛られない、多くの経営者にとって学びのある会に仕上げられたんじゃないかと思っています。


遠藤社長
いや、たしかに。豊島区の回はいい意味で転換期になりましたね。『下町サミット』を再定義してくださって、いい方向に空気が変わったといいますか。


松浦さん
豊島区と同じように、「下町じゃないし…」と考えているところ、製造業さんが少ないエリアも、興味を持ってもらえるようになったり、敷居が下がって参加しやすくなったというキッカケを作ったのが『下町サミットin豊島』だったと自分では思っています。間違っていたらすいません(笑)


遠藤社長
いや、その通りだと思います(笑)


――ありがとうございます。そのあと、北区、練馬区、太田区、世田谷区、台東区、品川区と続きまして、ここで川田社長がご参加されるようですが、キッカケはどんな感じだったのですか


有限会社川田製作所(http://www.kawata-factory.com/


川田社長
キッカケも何も、品川区の時はもともと遠藤社長と行政の人が先に話をしていて、「いいですよ。貸しますよ」って、先に施設を予約してしまったんです。いつの間にか決まっていて、私がそのことを聞いたのはずっと後でした(笑)。


遠藤社長
荒川区の職員の人が出向で品川区に行ったので、たまたま挨拶に行ったときに、話が進んでしまったんですよ(笑)。そのとき、『ものづくり品川宿』という経営塾の講師である鵜飼先生から「運営にピッタリの人がいる」と紹介されたのが…。


川田社長
私です(笑)。『ものづくり品川宿』は、若手の経営者、2代目3代目が集まったグループでした。もともと品川区って自己完結している会社さんが多くて。どこかと連携するとか、協力するというか、そういうことをあまりしないんですよね。


でも私は、昔から友達をつくったり、他社と連携することに興味があったので、申し出があったときは好奇心が勝ったという感じで引き受けました。しかし、この頃になると『下町サミット』はかなり大きな会になっていましたから、運営は私一人では難しく、品川同友会の方たちと協力して進めることになりまして。こんな機会がなかったら、品川同友会の方たちとここまで親密に関わることもなかったと思います。


――ありがとうございます。お話をうかがっていると、会に参加するだけでなく、運営に関わることにも恩恵があるとみなさん感じていらっしゃるようですね



『下町サミット』に参加するメリット

――いろいろお話しいただきありがとうございます。ここでですが、まだ『下町サミット』に参加したことがない経営者の方たちに向けて、お一人ずつ、『下町サミット』に参加するメリットを、ご自身の経験を踏まえて教えていただけますか


西川社長
では、私から。おそらくみなさんもそうだと思うのですが、この会やっている人は、今までやったことがない人たちなんです。まず、何をすればいいのか、分かりません。暗中模索なんです、すべてが。それこそチラシ1つでも、「どんな風に作ったらいいんだ?」から始まって、ジュース頼むことも全部自分たちでやるっていう。


初めて組む人たちで形成されたチームで、手弁当感満載なことをやるんですよ。いろんな分野の人たちが関わることで起きる化学反応で、思いもよらない企画やアイデアが生まれることも。だからこそ、みんなこうやって長く続けられているんじゃないでしょうか。やらされている感が全然ありませんから。


本当に、幅広くいろんな方たちとお付き合いできるようになりましたね。自分の区から飛び出るって、ちょっとしたハードルなんですよ。でも、それによって得られることはすごく大きいと感じています。


私の場合、異業種交流会とかにも行っていましたが、それは、あくまでも自分たちが割って出て、そこで会ったみなさんも割って出てきた人たちが集まる会じゃないですか。「自分たちの区を会場にして、割ってきてもらう人たちを迎える会」なんて、そうそうないですから。


遠藤社長
経営者が「あまり出歩けない」っていうのもあるんですよね。だから、参加するのは近場で開催するものばかりになってしまいがちなんです。ご案内いただく勉強会やセミナーはあるのですが、あっちこっちも行っていられないですよね。


でも、こういうサミットってことになると、さっきも言った通り、2回目、3回目、4回目にも会える場なので、他区でも行くって気持ちが働きやすくなるんですよ。そこでまた新しい出会いもありますし。いい連鎖が生まれていく感じがあるので、このサミットは運営する側でも、参加する側でも、面白いんじゃないでしょうか。


浜野社長
僕は、東京中小企業家の東京代表理事をやっていたので、23区内のいろいろな会に月1回ペースで参加していたんですけど。『下町サミット』の立て付けって、また違うじゃないですか。遠藤さんが最初に言った「23区の経営者の情報交流会」なので、すぐ経営者の仕事につながる「生きた情報」が集まりますよね。


経営者って、悩み事がいっぱいあるじゃないですか。営業のこと、売上のこと、販路のこと、従業員が言うこと聞かないこととか。社員増やしたいけど社員教育ってどうやってやるのかとか。それって、いくら経営者同士でも親しくない人には相談できないんですよ。まず、いろいろな人と会って、その中に温度感とか肌感の合う方を見つけて、交流を重ねることで、やっと「実はこういうことで悩んでいるんですよね…」って話せるのだと思います。『下町サミット』はそういった環境を作れることが、最大の成果じゃないですかね。人と人がつながるっていう。


上條社長
葛飾区はもともと団体がなかったので、「まず人集めをどうしようか?」っていう部分から取り組むことになりました。ただ、5回目の開催だったので、前例がいろいろあったのはとても助かりました。『下町サミット』は、葛飾区内の経営者団体をつくるキッカケになったんですよ。『ものコト100(ハンドレット)』というんですけど。葛飾区はこれまで2代目3代目の後継者の横のつながりってなかったので、母体みたいなものができあがったのは、『下町サミット』のおかげです。


松浦さん
やっぱり回を重ねていくごとに、どんどん輪が広がっていきますよね。僕自身も、友人と呼べる人たちがどんどん増えていますし、仕事でも、遊びでも、とても大切な関係になっています。そういうことに興味がある方にとっては、とても良い会だと思います。自分とはまったく違う業種の方と話すことで、何かしらヒントみたいなものが得られることはあるので、それだけでも参加する価値があると思っています。逆に、営業的な下心だけで行くと、つまらない会と感じてしまうかもしれませんね。


川田社長
区の外に、これだけ頑張っている人たちがいることすら知らなかったのに、区内の中にも、いろんな人間がいることを知ることができましたね。先ほど浜野社長が言っていた「経営者同士の悩み事相談ができる場所」というメリットは大きいです。


品川区の会社って自己完結しているところが多いので、相談できるところが少ないんですね。24区構想の中のコミュニティに相談事を書き込むとレスポンス早く返ってきますし。友達が増えたなっていうのは実感しますね。


――みなさん、ありがとうございます。最後になるのですが、「経営者コミュニティ東京24区構想」について、みなさんの想いを聞かせてください


遠藤社長
はい。24区構想。よく我々が言っているのは、「とにかく“場”なので、みんなカードを出そうよ」ということですね。「カードを出す」とは、「自分はこういうことやっています」とか、「こういうイベントをやっています」とか、「こういうことを考えています」とか、「こういうことで困っています」といった声を、『東京24区』というコミュニティに自分から出していくことです。


それによって、つながった人たちからレスポンスが返ってきます。知りたかったことが分かったり、悩みが解決したり、新しい気づきがあったり、その積み重ねが大切なんですよね。場の価値を上げるとは、関わる人たちの熱量というか、やる気というか、思いというか。それが出せる場として、『下町サミット』で生まれたつながりを、ここで成長させていければと思っています。


川田社長
あんまり気にせず、気軽に参加できる会ですので、誰でも参加してもいいと思います。実際に参加されている方って、私は製造業ですけれど、製造業じゃない方、中小企業診断士、社労士といった方も、いっぱい参加していますから。いろいろな情報が飛び交っているので、いい学びの場になると思います。ウチは提案型の会社なので、困っている人の話を聞いて設計製作します。ものづくりに関して困っている方でしたら、いろいろアドバイスできることがあるので、気軽に相談してほしいですね。


西川社長
この構想に向けての気持ちですよね?今、自分がワクワクしています!最後に書き込んでいるのは僕の投稿なのですが、反応がすごいんですよ。


ウチは金属屋ですから金属部品を作りますけど、商品化するにはいろいろなものが必要になるわけです。箱、シール、袋、説明書とか、いろいろですね。「どうしよう?」と思ったので、全部書いて試しに投稿してみたんです。次の日には、「こんな経験がある」とか、「ウチなら作れる」とか、レスポンスがたくさん来て、ほとんどの悩みが解決してしまいました。どこに聞いたらいいか分からないことでも、教えてもらえる場なんですよ。


匿名のネット掲示板やSNSではありませんから、みんな自分の名前で、自分の会社名を背負って発信してくれるので、とても本質的な、生産性のあるコミュニケーションができている気がします。「誰かの力になりたい」「新しいことに挑戦したい」という方たちがその思いを活かせるコミュニティではないでしょうか。


小早川社長
僕の場合は、ゆるさというか、気軽さがいいと思っています。西川社長がおっしゃっていることと相反する意味ではなくて。「何か作りたい」と思ったら、お金がかかりますから普通は身構えるじゃないですか。「一緒にやろう」と話を持ちかけたりすると話が重くなるじゃないですか。でも、このコミュニティなら気軽に聞くことができる。この軽さがいいと思っています。気軽に答えていただくことが多いので、そういったゆるいつながりができる場としては、これからの発展がとても楽しみですね。


浜野社長
それぞれの地域、会社、従業員、従業員の家族が、心が豊かで生活も豊かになれることが、多分経営者としての最大の仕事であり、課題であり、不変のテーマだと思うんですね。そこに向けてのアイテムとか、ツールとか、道具に何を選ぶのか。そういった経営者の判断に役立つ場だと思います。食わず嫌いだったり、せっかく機会があったり、ご縁があったりするなら、ちょっと覗いてみてもいいかもしれません。違う景色が見えるかもしれないですし。私はそんな風に考えています。


上條社長
私は、荒川区と江戸川区以外、すべての『下町サミット』に参加しているんですよ。最終的に、23区は絶対自分の中で回りたいっていう思いがあります。父から「社長は孤独だ」とずっと聞いていたので、「そういうものなのかな?」って思っていました。


『下町サミット』や『東京24区』に参加して感じたのは、頑張っている人たちが多いということ。その事実に勇気をもらえましたね。1人でやっているんじゃない。孤独じゃない。だから私が、「『下町サミット』に参加してみようか」と悩んでいる人に言いたいのは、「1人で悩んでいるのなら、ちょっと出ておいでよ」ってことです。


新しいことに挑戦するときに大切なのは、「新しいことに挑戦した」ということなんです。やらなかったら何も変わらないですが、前進したってこと。この一歩がなかなか踏み出せない気持ちも分かります。でも、動かなければ何も変わりませんから。やっちゃえばいいんです。そういう勇気をもらえる場所だと思います。


松浦さん
みなさんがサポートしてくれて、お手伝いしてくれる、貴重な場所だと思うんですよ。そこはイベントである『下町サミット』と変わらないと思います。僕はもともとこういう運営が得意なタイプじゃないんですよ。でも、やってみたらできましたし、できたことで見えてきたこともあります。『東京24区』にあがってくる議題、それに対するみなさんの回答を見ていると、とても勉強になりますよね。やっぱり自分の成長にも繋がっていると感じています。今までにない新しい視点、知識、経験を求めているコミュニティです。お気軽に参加していただければと思います。


――ありがとうございます。この記事をご覧のみなさんも、2019年6月に開催予定の『下町サミットin千代田』に、ちょっとは興味がわいてきたのではないでしょうか。こちらの座談会の楽しそうな雰囲気が伝われば幸いです。本日は、貴重なお時間いただきまして、本当にありがとうございました。