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想像力を駆使して日本を世界に発信する

株式会社イメージ・ジャパン
代表取締役 隈部 周作


創業から現在に至るまでの変遷について教えてください。

イメージ・ジャパンは私の父が1997年にビデオダビングの会社として立ち上げたのが始まりです。創業期から2000年代前半まではVHSテープの複製が主力事業でした。

記録メディアがVHSからDVDなど光ディスクにシフトしてからは、光ディスクのコピーサービスを開始。ただ、DVDのコピーは参入障壁が低いため競合が一気に増加し、価格競争に巻き込まれてしまいました。

そこでスタートさせたのが、通常の半分以下の納期でDVDの製作を行う短納期専門のプレスサービス。「急ぎ」のニーズを抱えているお客様にターゲットを絞り込み、業界最速の特急DVDプレスを謳った「1weekpress.jp」というお急ぎの方専門のウェブサイトを立ち上げました。

その他にも豪華なパッケージやユニークなパッケージを製作したい方など、お客様の要望や課題ごとにセグメント化したウェブサイトを複数立ち上げ、現在では自社で運営するウェブサイトは20サイト近くにまでなりました。お客様ごとに抱えている悩みや課題は様々なので、入口となる専門サイトを幾つも作ることで、お客様にとって利便性の高いサービスを実現しています。


メディア事業以外ではどのような事業に取り組まれていますか?

DVDやCD、Blu-rayなど光ディスクを複製・ダビングするメディアサービス事業以外に、動画やウェブサイトを制作する「クリエイティブ事業」にも注力しています。動画制作を始めたのは光ディスクをプレスする仕事の中で、お客様から動画の撮影や編集に関する要望が増えてきたためです。

また、制作した動画をDVDではなくウェブにも掲載したいとの要望に応え、ウェブサイト制作も手がけるようになりました。当社の強みを活かした映像との親和性が高いウェブサイトを提案させていただいています。

自社サイトの運営と動画・ウェブサイト制作のノウハウが蓄積してきたことにより、ウェブ上での動画の活用方法をコンサルティングする「マーケティング事業」も始めました。映像やウェブサイトは作ったあとの運用がとても重要なんです。イメージ・ジャパンでは成果物を納品して終わりではなく、運用も含めた継続的な支援をさせていただいています。

そして、2018年4月からは「ライフデザイン事業」という海外から生活雑貨などを輸入して販売する事業を開始しました。DVD複製や動画・ウェブ制作の会社が、なぜ物販をと不思議に思われるかもしれませんが、私の中で根幹の部分は全て繫がっています。

動画やウェブ制作、マーケティングの仕事をしていると、様々なお客様とお取り引きさせていただきます。その中には物販をされているお客様も多いんです。

そういったお客様に対しコンサル的な関わり方をさせていただく中で、価格ではなく商品のストーリーの重要性をお話しさせていただくのですが、お客様側からすると「ストーリーが重要なのは分かるけど現実は…」といったお言葉をいただくことがありました。

そのため、自分たちでモデルケースを作ろうと考え、海外から輸入した最高の商材のストーリー性を打ち出すことで一切値下げすることなく販売する事業を始めたんです。



隈部社長がイメージ・ジャパンに入社された経緯を教えてください。

私は千葉県の四街道市というところで育ってきたのですが、住宅街だったので子供の頃から自然への憧れが強く、ロビンソン・クルーソーという無人島の本ばかり愛読しているような少年時代を過ごしてきました。

大学も偏差値といった基準ではなく、住みたい場所に住みたいと思い、高知県の国立大学を選びました。周りからは変わっていると言われますが、日本最後の清流といわれる四万十川や日本一水質が良い仁淀川といった川への憧れがあり、高知県に住んでみたかったんです。

大学の頃は休みの度に海外を放浪しており、写真を撮るのが好きで将来は戦場カメラマンになるのが夢でした。大学卒業後は本気でカメラマンになるつもりでしたが、周りからは大反対されてしまい、自分が好きなことを選べないならば自分を成長させることができる仕事を選ぼうと、一番大変だと思われる業界に就職を決めました。

そこで選んだのがベンチャーのコンサルティング会社。私の母親はものすごく愛に溢れる人で褒めて育てるタイプの人だったのですが、その会社は真逆で厳しいノルマを課して叱って押さえつけるスパルタ的な会社だったので、精神的に追い詰められながら働く毎日でしたね。そこで勉強させていただいたことは反面教師的な意味も含めて、自分にとって良い経験になっています。

その頃、ちょうど父が経営していたイメージ・ジャパンが忙しくなってきた頃で、苦労をしていた父を手伝いたいという気持ちもあり、2003年に勤めていたコンサルティング会社を辞めてイメージ・ジャパンに入社することを決めました。


入社してからはどのような仕事に取り組んでこられたのでしょうか?

最初は父をサポートしたいくらいの感覚だったのですが、私が入社してからDVDプレスの事業を立ち上げて、ただ複製するだけでなく動画の編集などを手がけるようになり、もともと自分がやりたかった写真や映像の世界に近づいてきたことで、どんどん仕事が楽しくなってきたんです。

入社してしばらくは平社員として働いていましたが、2009年に東京オフィスを設けてからは取締役としてDVDやデジタル関係の仕事は私が中心になって取り組んできました。

当時から私は価格ではなく価値で訴求していかなければならないと考えていたのですが、VHSダビングをどこよりも安くという格安路線でやってきた父とは会社の方針で何度も衝突しましたね。デジタル関係には疎い父を説得するには言葉ではダメだと思い、自己責任で新しい仕事にチャレンジし、成果を出すことで父には納得してもらいました。

社長に就任する前の取締役の時から、ダビングだけでなく動画やウェブ制作など様々なサービスを手がけ、価格ではなく付加価値をつけたサービスで独自のポジションを築き上げることができたのは大きかったと思います。今では誰もが知っている大手企業から直接ご注文をいただけるまでになり、戦略の採り方ひとつで仕事の質が大きく変わることを実感しています。

事業展開にあたっては、孫子の兵法にある「戦わずして勝つ」という言葉を意識しています。いかに競合と戦わないで自分たち独自のポジションを作り、差別優位性を出せるかをひたすら追求してきました。かつ、お客様の満足度向上に取り組む、その繰り返しです。



 社長に就任された経緯と、二代目として取り組んできたことを教えてください。

代表を交代し二代目の社長に就任したのは2016年です。仕事が面白くなり始めた2006年頃には父の年齢が60歳を超えていたこともあり、将来的には自分が父の後を継がなければならないだろうと覚悟は決まっていました。

代表を交代する直接的なキッカケがあったわけではないのですが、父には「この仕事が楽しいから、ずっとやっていくよ」と自分の意思を伝えていましたし、父は引退して本格的に絵を描きたいという夢を持っていたので、2016年に父から「もう任せても大丈夫だろう」と言ってもらい、社長に就任することになったんです。

社長に就任する前から心がけていることは「変化を楽しむ」こと。アナログからデジタルへと変化したり、光ディスクの規格もハイビジョンに進化したりと、この業界の環境は目まぐるしく変化していきます。そういった変化に苦々しく対応するのではなく、変化の波に抗わないで楽しんで自分自身も変化させていくことが大切だと思っているんです。楽しくない仕事はやりたくありませんから。

企業理念も私が新しく定めました。事業領域を拡大していくにあたり父の時代と比べて人も増えてきたため、会社としての方向性や価値観を示していかなければならないと思ったんです。新しく策定したのが「かかわるすべての人を輝かせる会社をつくる」という理念と、「いつも誠実であれ」、「最初に結果を決める」、「とにかく、やってみる」、「変化は自らつくる」、「すべての出会いに感謝」という5つの行動指針。現在、全社的に理念を浸透させていくよう取り組んでいるところです。


今後の展望を教えてください。

今後の事業展開としては今までの路線をさらに延長させて、イメージ・ジャパンを飛躍させていきたいと考えています。

父が始めたVHSのビデオダビングからDVDなど光ディスクに媒体は変わりましたが、ただビデオをダビングするのではなく、お客様の大切な想いを複製することによってより多くの人に伝えていくという根本的な部分は変わっていません。映像やウェブサイトの制作も、お客様の想いを形にして世界に広めていくことで、お客様企業の価値を高め日本経済の成長に寄与することが我々の役割だと思っています。

新しく取り組み始めた海外の商品を輸入するライフデザイン事業も、日本を良くしたいという想いは同じ。日本人の一番の強みは外から取り入れたものに自分たちの文化を融合させる力だと私は思っているんです。

例えば、日本のラーメンが中国で大ヒットしていたり、日本のカレー屋さんがタイで大行列ができるほど人気を集めていたりと、海外から入ってきた食文化を日本独自の形にアレンジして、それが海外で高く評価されていることがすごく多いですよね。

世界の素晴らしいものを日本に輸入して根付かせ、日本人ならではの面白いものに昇華させて、今度はそれを世界に輸出することで日本の国力を高めるという構想でライフデザイン事業に取り組んでいるんです。そのため、物販に関しては一生懸命セールスするのではなく、ワークショップやイベントなどの開催を通じた新しい文化提案を中心に展開しています。

イメージ・ジャパンという社名のとおり、想像力を駆使して日本を世界に発信していく。そういうビジョンを思い描いています。自分一人ではとても実現できることではないので、会社のメンバーや協力してくださる周りの方々と共に面白い日本をつくっていきたいですね。

テクノロジーがどれだけ進化したとしても、理想を実現させるために必要なのは人間力だと思っているので、我々の想いやビジョンに興味を持ってくれる方には、ぜひ一度遊びにきてほしいと思っています。




<インタビュー情報>
株式会社イメージ・ジャパン
代表取締役 隈部 周作
会社ホームページ http://www.imagejapan.com/


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