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【Vol.9】2代目経営者に必須!理念再構築の考え方

『2代目はなぜ求心力が下がるのか?その根本理由と打ち手』で、後継者は3年以内に理念を再構築する必要があると述べました。

ただ、創業者がわが子のように大事にし、思い入れも深い理念を変えることに抵抗を感じている方も多いのではないでしょうか。

「自分の色を出したいけれど、どの程度なら変えてもいいのか」、「社長は具体的にどのように変えたのか」というお声をたくさんいただきました。

理念の再構築は決して簡単ではありません。

今回は私が実際に行った理念再構築の背景と、進めていく際のポイントをご紹介します。




経営理念はマーケティングツール

先代は、先を見る経営と書く「先見経営」と、先を行く管理と書く「先行管理」、この2つの仕組みの提供により企業の発展と社会貢献に寄与するという経営理念を掲げていました。

ある理念策定に関するセミナーに参加したことが、理念を変えるきっかけでした。

そのセミナーで、経営理念や会社の存在意義そのものがマーケティングツールになることを教えていただきました。

先代の経営理念である「先見経営」、「先行管理」というフレーズは、マーケティングツールとして考えたときに、一般の方には分かりにくいのではないかと思いました。

ブランディング会社を経営している知人からは「堅いし、浅野さんらしくないですね」と言われました。

そこで、理念を変えることを決意しました。




終わりがないかと思えるほどの沈黙の5秒間

理念を変えることを先代に伝えたとき、先代は私の目を見ずに考え込みました。

実際の秒数にしたら5秒くらいだと思いますが、私からしたらその時間は20分、30分にも感じられる重いものでした。

そして、先代は沈黙の後、こう言いました。「浅野さんの好きにすればいい」と。
「浅野さんが社長なんだから浅野さんが決めればいい」ということを言ってくれて、私は理念を再構築する決断ができました。




「あり方」と「やり方」

先代は、社員やお客様への気遣いをとても大切にし、根回しも含めてものすごく緻密で丁寧な人間でした。

私は大雑把なところがあるので、そういう意味では真逆のタイプです。

しかし、「全国の中小企業に経営サイクルの仕組みを定着させ、業績の向上と日本経済の発展に寄与する」という目的は一緒でした。

現在、当社は『中小企業の輝く未来を創造する』という理念を掲げています。
先代からの想いは変えずに、表現だけを変えました。

大事なのは、「目的」「あり方」です。

表面上では真逆に見える先代と私ですが、根本の大事な部分ではしっかりと一致していました。目指すべき方向性が同じであれば、「やり方」は人それぞれでいかようにでも変えていいのです。




ブレない軸を確立し、新社長を社内外に明示する

経営理念を変え、事業の本質を継承しながら自身の存在価値を過不足なく新体制の中で位置づけることで、多少の困難ではブレない経営の軸が確立されたと感じています。

また、名実ともに新社長を社内外に表明することで、社員は誰のどの指示に従うべきかが明確になりました。

ぜひ、2代目経営者が理念を再構築する際に、今回お話しした内容をご活用いただけると嬉しいです。

それではまた次回の記事でお会いしましょう!



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シニアコンサルタント